腎不全、血友病、輸液、麻酔、疼痛管理の領域に特化した世界的なヘルスケアカンパニーとして、米国イリノイ州ディアフィールドに本社を置くバクスターインターナショナルインク。
その日本法人として、医薬品、医療機器、バイオサイエンスを中心とした医療サービスを提供し続けている『バクスター株式会社』のオフィス環境を取材してきました。
会社の“顔”となるエントランスは、木目調のナチュラルさと白と黒のスタイリッシュさがうまく融合した空間になって おり、シンプルながらも一度見たら忘れられないインパクトのあるデザインになっている。オフィス内のこだわりの 1 つ だという受付カウンターを含め、至るところに曲線デザインが用いられており、柔らかい印象も兼ね備えている。
エントランス右手の壁にはグラフィックによるデザインが一面に施されており、来訪者の目を引く作りに。
シンプルな空間の中に置かれたピンクと紫のチェアが差し色となり、エントランスの空間を彩る。
エントランスのすぐ横にはカフェスペースが広がる。その 2 つの空間は白と黒のチェーンカーテンにより仕切られてお り、開閉が可能な作りになっている。通常のパーテーションと違い透過性があるため、カーテンを閉めても閉鎖感が無 く、見事に開放感が保たれている。
カフェスペースは仕切りなどが一切無く、大きな窓から眩しいくらいの光が差し込む非常に明るい空間になっている。
このスペースは個人作業やミーティング、全体集会はもちろんのこと、フルーツビュッフェや朝ヨガ、
ネパール地震の募金など様々なイベントも行うことができる多目的なスペースとして使用されている。
カフェスペース内には様々な種類の家具類が置かれており、その日の気分や仕事内容によって自分で座る場所を選択することができる。色とりどりの椅子が空間を鮮やかに彩り、気持ちまで明るくさせてくれる。
カフェ内の至るところに設置してあるモニターには、同社が取り組んでいるペーパーレスに対する呼びかけや、カフェ内で行われる社員参加型イベントなどのアナウンス画像が常に流れており、日々のオフィス生活において自然と社員への意識付けができる仕組みを取り入れている。
カフェスペースと来訪者用のミーティングルームは造作のシェルフで綺麗に仕切られており、様々な種類の本や賞状など が並ぶ。かねてからダイバーシティの推進に注力している同社は、2015 年に経済産業省の「ダイバーシティ経営企業 100 選」に見事選出され、その賞状もトロフィーと共に飾られている。
社内カフェは木目調の落ち着いた雰囲気で統一されており、本物のカフェさながらに品揃えが豊富なだけでなく、ドリン ク類も季節に合わせてメニューを変えているというこだわりぶり。Benugo という海外の業者が入っているため、スタッ フも国際色豊かで英語対応も可能となっている。
社内カフェではランチ時になると様々な種類のお弁当やスープ、フルーツなどが並ぶ。全国各地に事業所や工場等を持つ 同社では、その各エリアのご当地グルメを 2 ヶ月に 1 度社員に販売提供する機会を設けているのだとか。 最近では宮崎のチキン南蛮と冷汁を販売し、大好評だったそう。
執務エリアに足を踏み入れると通路やエリアごとに床の色が分かれており、動線として自然と社員たちの動きを促す。通路を挟んで窓際に面したエリアは社員たちの執務スペースとなっており、壁際に役員個室のエリアが固まっている。
通常、社長室や役員の個室は窓際の眺望の良い場所に設けられることが多いが、社員を一番に考える同社では、設計段階から「窓際は社員に開放する」と決めていたのだそう。
執務エリア内は総務・IT ヘルプデスク以外全員フリーアドレス制になっており、日によって好きな場所で仕事をすることができる。この「TEAM」「TOUCHDOWN」エリアは椅子にもこだわっており、実際に事前に社員に座り心地を試して もらい投票制で決めたのだとか。執務スペースはカフェスペースを取り囲むように一周に渡ってぐるりと広がっているた め、そのエリアの柱を見れば現在地がすぐ分かるように色分けがされている。
ちょっとしたミーティング時に使用されることが多いという「シェアポッド」と呼ばれる円形のスペース。
予約無しで使用できるだけでなく、遮音性の高いパーテーションが周囲を取り囲んでいるため、話し声がほとんど漏れないという機能性の高いスペースとなっている。
窓際にもボックス型の個室やカウンター席、ピンク色のソファーが可愛らしいファミレス席など、様々な種類のワークスペースが設けられている。こちらは全て「FOCUS」「QUIET」エリアとして指定されており、主に集中したい時に使用す る場所となっている。
役員個室及びビジタールームとして使用されているこちらの部屋は、個室としてはもちろんのこと、会議室としても使用できるため、他の会議室にわざわざ移動しなくてもすぐに集まることができる、役員専用の空間。
執務エリア内には、個室の会議室も複数設けられている。それぞれに「Copernicus」「Hideyo Noguchi」「Gennai Hiraga」 など様々な人名が付けられており、これらも社員の投票制で人気のあるものから選んだのだとか。
「ボードルーム」は白を基調にした非常にシンプルな作りに。社長を含め、役員の方々が 1 ヶ月に 1 回は必ず役員会議を 行う場所である他、重要な会議などはこちらで行われている。
テレビ会議を簡単に行うことができる「テレプレゼンスルーム」。晴海トリトンオフィスや全国の事業所等、遠隔地との 連携を図るため、この部屋ではかなり頻繁にテレビ会議が行われているという。
窓の無いこの部屋は、体調が悪い時の休憩室 兼 電話ブースとして使用されている。 男女用にきちんと 1 部屋ずつ設けられており、体調が優れないときには部屋の外に貼り紙をすることで こちらで静かに休憩をすることができる。
個人ロッカーはポスト形式になっており、社内便や郵便物などはこちらに投函される。
あえてそれ程大きなロッカーにしないことで、必然的に物を溜め込まないような仕組みを作っている。
その向かいには、コートや上着類を収納できる大きめのロッカーも備え付けられている。