リラクの「リラックス」と「遊び」で成長に繋げるオフィスの働き方

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株式会社リラク
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株式会社リラク

「愛と思いやりに溢れた社会の実現」という企業理念を掲げ、首都圏を中心に140店舗を超えるリラクゼーションスタジオを展開している『株式会社リラク』。同社では、グループ会社である株式会社ゼロイニシャライズを通して独自の「ストレッチマシン」の開発・販売を手掛けるハードウェア事業、iPhoneアプリ「リズミー」などの医療デジタルメディア創出を行うデジタルメディア事業など、スタジオ運営だけでなく多様な健康管理サービスを展開。

2016年には業界No.1のスタジオとなり更に多くの人々の健康管理サポートを目指すだけでなく、その先のゴールとして、日本初となる「ホリスティック医療」の実現を目指しているという。

たくさんの「愛」と「思いやり」を持って社会を変革し、より多くの人々に「幸せ」を提供しようと急成長を続ける同社の代表取締役江口康二氏に、オフィス環境に対する考えや理念について伺った。

なぜオフィス環境へ投資したのか

2014年11月に港区南青山にオフィスを移転し、更なる成長のため次のステップへと歩み出したリラク。移転を機に誕生した新たなオフィスは、同社の理念や江口代表の仕事に対する独自の価値観が見事に表現された空間に仕上がっている。今のオフィスに込められたリラクのオフィス哲学とは。

江口氏

オフィスの移転を考えたのは、事業の拡大に伴い現実問題として前のオフィスが手狭になってきたことと、以前はグループ会社のゼロイニシャライズが本社と別の場所にあったため、分散していたオフィスを統合したかったという2つの理由からです。前のオフィスもそうだったのですが、緑が見える環境にこだわりがあり、移転先を現在の場所に決めました。今のオフィスも窓から緑が見え、眺めも良く気に入っています。

新しいオフィスの特徴の一つとして、エントランスを入った左側に「ゼロ・パーク」と名付けたスペースを設けました。当社は健康管理に関する多様なサービスを展開しておりますが、その中の一つとしてゼロイニシャライズを通して、オリジナルのストレッチマシンを自社で開発し販売しています。ゼロ・パークのコンセプトは、その名称の通り「公園」をイメージした空間で、人工芝を敷き詰めた場所に各ストレッチマシンを取り揃えています。ここはストレッチマシンを使って気分転換を図ったり、寝ころびながら仕事をしてもいいという場所です。

オフィスでずっと机に向かって座りっぱなしでいることが身体に悪いということは誰もが知っていることです。もうそのようなスタイルは捨ててもいいのではと考え、新しいオフィスにはまるで公園にいるような感覚を味わえる空間を作ろうと考えました。

当社の社員に対しては、常に机で仕事をする必要はないと伝えています。人は仕事の生産性を維持したまま8時間もなかなか働けないものです。逆に家でリラックスしてゴロゴロしている時の方が、良いアイデアが出る場合もありますよね。今回の移転にあたり、そのようなオフィス環境を実現させることが大きな方向性としてありました。

ほかに、社内は全体的にフラットな空間になるような作りを意識しました。仕切りをあまり設けず見通しの良い環境を整備し、フリーアドレス制を採用して各自がゼロ・パークをはじめとする好きな場所で仕事に打ち込めるようにしています。社内全体としても働きやすい環境を整えることが、今回こだわったポイントの一つです。

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オフィス環境変革後の変化や反響

リラクを象徴するような空間「ゼロ・パーク」をはじめ、随所に同社の理念が様々な形で体現された今回のオフィス。移転に伴い環境を刷新させた現在のオフィスに対し、社内外においてどのような変化や反響が見られたのだろうか。

江口氏:

ゼロ・パークは社内でも人気で、社員たちがよく活用している光景を目にします。ゼロ・パークは社員たちにとって、気軽に使える“会社内の公園”という位置付けの場所です。社員だけではなくお客様が来社された際にも、本当はあそこで商談をしてもいいと思っているくらいです(笑)。

あのストレッチマシンは激しい動きが必要なく、筋力トレーニングが目的のマシンでもないので長い時間やり続けることができるんです。

肩関節や股関節を伸ばしたり、血流量を増やしたりする効果があり、最近では企業のオフィスなどにも導入していただいています。仕事中に身体を動かすことは気分転換になるほか、脳に刺激を与えクリエイティブな発想に繋がることもあります。ある企業では、毎朝皆で輪になってマシンを使いながら打ち合わせを行っているとお伺いしました。

またゼロ・パークには、ショールームの機能を持たせる意味もありました。6年近く継続しているハードウェア事業ですが、これまでの活動の成果もあり、近年ストレッチマシンの認知度も上がってきています。当社ではマシンの普及に向けて大幅なコスト削減に成功し、大手のフィットネスジムをはじめ、病院や介護施設など、医療の現場にも導入していただいています。さらには、幅広い競技のアスリートの方々からも支持を得ています。

実際にゼロ・パークに来てマシンを利用されるアスリートの方もいますので、その際はロールスクリーンを下げて周囲を気にせずに使用していただいています。一般の方を対象とした無料体験もこの場所で随時行っていまして、トレーナーやスタッフがマシンの使い方や効果などを分かりやすくレクチャーしています。社内外を問わず、多くの方々を結ぶ場所としてゼロ・パークは非常に重要な役割を担っています。

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急成長の裏にある独自の仕事観

確たる理念に基づき、店舗出店数を伸ばし急成長を続けるリラク。その成長の裏には、従来の常識に縛られない江口代表の自由な仕事観と社内文化があった。同社は社員に対して、仕事に集中することだけを求めてはいないという。彼らの働き方には、「リラックス」「遊び」というキーワードが重要なエッセンスとして取り入れられている。その本質について伺った。

江口氏

エントランスを入ったすぐ右側には、本格的なロードレース用のバイクが飾ってあります。このロードバイクは現役のプロトライアスロン選手であり、「ATHLONIA」の代表でもある白戸太朗氏に直々に選んでいただいたものです。バイクは2台ありまして、一応私と取締役の1人のものということになっていますが、基本的には社員の誰でも自由に使えるようにしています。

仕事の合間に気分転換として、このバイクに乗って会社周辺をサイクリングする社員もいるんですよ。ただ乗りこなすには、結構コツがいりますが(笑)。

ゼロ・パークをご紹介した際にもお伝えしましたが、仕事に取り組む際、作業だけに集中していると生産性も上がらず、かえって働き方としては正しくないと感じています。社員たちには仕事に対して緊張感や義務感だけを持って臨むのではなく、常に心に余裕を持って楽しくリラックスして仕事に取り組んでほしいと願っています。遊びと仕事をある程度オーバーラップさせた方が、総合的な生産力の向上に繋がると考えています。

当社はこのスタイルを貫き、結果として生産力を上げ、売り上げも利益も増収増益を続けてきました。従業員の満足度を高めることが会社にとってプラスの経済的な効果をもたらすことは、なにより当社そのものをもって証明できていると自負しています。オフィスに関しても、このスタイルを具現化させてできあがったものなのです。

株式会社リラク

今後取り組みたいオフィス環境づくり

自社の理念を色濃く反映させたオフィス環境を実現させたリラク。オフィス以外の関連施設でも、その理念を落とし込んだ環境整備を目指す方針だという。一般的な「仕事」や「働き方」の概念には囚われない、同社の志向する施設環境のあり方とは。

江口氏

実は現在、もう一つ施設の準備をしているところなんです。当社はリラクゼーション系の業務としてトレーナーとセラピストの育成を行っていますが、そのスクールが今のオフィスと同じ南青山にありまして、このスクールを私たちはリラクカレッジと呼んでいるのですが、こちらもすでに手狭になってきています。

セラピストも今の段階で800人近く在籍しており、さらに2015年に50店舗出店、2016年には70店舗の出店を目指すという計画があるのですが、計画通りに進むと今後セラピストの人数も1500人を突破する試算になります。

今回移転したオフィスは本社機能を担うもので、リラクカレッジは技術者の育成が目的のものです。リラクカレッジにおける当社の育成法として、「再受講」という仕組みがあります。セラピストになった方々がお客様の健康へのアドバイス方法を覚えて現場に行き、カレッジでの再受講を通してさらに技術を磨いてからまた現場に戻り、再び座学などで新たな知識を身に付けるという3年スパンで実施しているプログラムです。

人は誰でも「勉強しに行く」と考えると億劫になりますよね。そのため、新たなリラクカレッジは勉強に行くというより、「遊びに行く」というようなイメージの施設にしようと考えています。

半分は研修ルームなどを整備しますが、残りの半分は若い方々の望む「遊び」が全て詰まった施設にする予定です。例えばですが、キャンプ用品が揃っていてそこで道具一式をレンタルすることができたり、大画面のシアタールームがあったり、本や漫画も用意し漫画喫茶のようなニーズに対応したり、さらに自分では簡単に買えない高価なパソコンや最新のゲーム機を用意したり、ヨガスタジオがあってヨガを体験することができたり。

新たなカレッジは、家で遊ぶよりも、とにかくそこに行けばより上質な遊びが体験できる空間にしたいと考えています。様々な遊びのスタイルが用意されていて、仲間同士のコミュニティーが存在して、おまけで研修を受けたり学んだりする空間。それが今プロジェクトを進めているリラクカレッジのコンセプトです。

新たなリラクカレッジは今のものから約3倍近くの広さになる計画で、2015年6月以降に品川にオープンする見込みです。このプロジェクトにはかなりの投資をする予定で、この施設も相当面白い空間になると思っています。

また、本社機能を担う今のオフィス環境についてもまだ完成はしていません。パークと隣接してカフェエリアを設けていますが、まだしっかりとカフェと言える状態になっていないのが現状です。今後はコーヒーマシンやエスプレッソメーカーなどを取り揃えたいと考えています。

業務時間中、好きなタイミングで好きなようにカフェを利用できるようにし、さらにそこに様々な本や各種映像メディアなどを用意して、社員たちが気軽にリラックスしたり気分転換できる環境を整えていく予定です。

株式会社リラク

Pick Up  “ここが、リラクらしさ”

■幅広いアスリートの支援事業
多様な健康管理サービスを展開しているリラクではスポーツ振興にも力を入れており、トライアスロンやウルトラマラソンなどの大会で、スポンサー活動を通して競技をサポートしている。

また、ビーチバレーの浦田聖子選手、格闘家の山本“KID”徳郁選手、アルペンスキーの佐々木明選手、テニスの田中真梨選手、サッカーの和久井秀俊選手ら、幅広い競技のアスリートたちを多方面から支援している。彼らはストレッチマシンを使用するため、ゼロ・パークに訪れることもあるという。

■「グリーンパートナー」制度
従業員一人ひとりが自分だけが世話をできる植物を持つという、同社の理念に基づいて実施されている制度。自分のパートナーとして植物には好きな名前を付けて、各々愛着を持って育てているという。社長室には立派な樹木が置かれているが、これは他の社員のパートナーであるため、江口代表でも勝手に世話をすることはできないのだという。

ちなみに、江口代表のパートナーは、自分の机の上で可愛がっている小さなサボテンなのだとか。

■「クレドポイント」制度
リラクでは社内で独自の通貨「クレド」が流通している。毎月一定額が社員に支給されるが、それをそのまま持っていても価値がなく、名前とメッセージを添えて別の人に渡した段階で初めて価値が付与される仕組みになっている。業務の手伝いなど、社員の間で感謝を伝えたい場面でクレド紙幣にメッセージを書いて相手に渡したり、社員同士のコミュニケーションツールとして一役買っている。

クレドを貯めると様々な商品に換えることが可能で、なんと東京ディズニーリゾートのペアチケット(100クレド)やリゾートホテルの宿泊券(200クレド)などと交換できるという。なお、各種商品と交換する際はクレドにチェックが入るだけで回収されるわけではないので、メッセージは各自の手元に残しておくことができる。同社らしいユニークで心温まる制度。

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