「美術館」がコンセプトとなっている同社のオフィスエントランス。IT企業に多い木目の素材はあえて使用せず、白を基調としたシンプル且つ清潔感のある空間が非常に特徴的。親会社であるグリー株式会社同様、“白”はイメージ上欠かせないポイントカラーになっている。
正面にある受付の電話台はなんと、人が最も美しいと感じる“黄金比”で造作したというこだわりの逸品。白を基調としながらも全てが同じ白ではなく、正面の壁は左官仕上げになっており、独特の風合いと温かみを感じるデザインに。「美術館」というコンセプト通り、絵の雰囲気を盛り立てる照明にもこだわりを感じる。
エントランスにはGlossomのロゴを含めた5枚の絵が飾られており、桜が蕾から徐々に開花し、満開になっていく様子が 描かれている。これは社員が撮影した桜の写真を模写してパネル加工したもので、ロゴを中央に配置することでGlossomが成長過程に在ることを表すと共に、「Glossomはこれからも成長していきます」というメッセージも込められているという。
受付の左右には来客用の会議室が一部屋ずつ配置されている。ドアに描かれたサインはグリーの社内デザイナーによるもので、10パターン近くあるデザインの中から選ばれたのだとか。天高が5mと非常に高いため、各会議室に向かう通路も開放感のある空間に。
来客用の会議室は、両部屋共に白と黒で統一された非常にシンプルな空間に。白の比率が高いため、あえて照明のトーンを暗めにして眩しさを抑える工夫が為されている。空間に合わせて、モニターも“白”の特別仕様に。
執務エリア内にも会議室が2部屋あり、こちらにも来客用の会議室同様にグリーのデザイナーが手掛けたデザインが用いられている。各部屋のサインには同社の4色のコーポレートカラーが使用されており、ピンクとイエローのビタミンカラーが空間を華やかに彩っている。
イエローのサインが描かれた会議室 3 には窓が無いものの、扉を含め仕切りの一部にガラスが用いられているため、そこから光が差し込み圧迫感を見事に解消している。白と黒で統一された空間の中で、グリーンのカーペットがポイントになっている。
ピンクのサインが描かれた会議室4には大きな窓があるため、隣室とは対照的に眩しい程明るい空間に。全部で4部屋ある会議室のテーブルと椅子は全て同じ仕様になっており、使いやすさを重視してセレクトされている。
会議室の前にはスタンドミーティングエリアが設けられており、個性的なデザインのカラフルなスツールが並ぶ。ドイツ のオフィス家具メーカー「ウィルクハーン」の“Stand-up”というこのスツールは、デザイン担当者の強い想いでわざわざ海外から空輸で取り寄せたというこだわりの逸品。今では社内でも人気のスペースになっているのだとか。
執務エリア内には開放感溢れるオープンスペースが設けられており、予約無しで好きな時に打ち合わせや個人作業ができる空間に。このスペースに置いてある椅子やテーブルは基本的に移動が可能なので、目的や用途に合わせていろいろな形で社員たちが集うことができる、利便性の高いスペースになっている。
シンボルツリーとしてサークルデスクの真ん中に植えられている大きなベンジャミンの木は、高知県から取り寄せて触媒加工をしたという特注品。「信頼・愛情」というベンジャミンの木言葉が同社のイメージにぴったりだということでセレクトされたこのシンボルツリーは、なんとどの角度から見てもハート型に見えるのだとか。
オフィスワーカーの多い同社では“座り方”にこだわり、高さの異なる様々な種類の椅子が所々に置かれている。また、同社は女性比率が高いということもあり、女性社員の意見を参考にしながら慎重に家具選びを行ったという。執務エリアや会議室のシンプルさとは一転、オープンスペースにはカラフルな家具たちが並び、ポップで可愛らしい印象に。
天高5mの執務エリア内は仕切りや壁などが一切無く、非常に見通しの良いすっきりとした空間に。カーペットの色もオープンスペースとは異なりグレートーンでシンプルなデザインになっており、社長や役員の方々もこの執務エリア内で社員の皆さんと肩を並べて業務を行っているという。
執務エリア内の壁には一面にホワイトボード塗装がされており、どこにでも自由に書き込める仕様になっている。背景には勤務地である港区を象徴する「東京タワー」と「六本木ヒルズ」がそびえ立つ街並みがデザインされており、あえて色を使っていないシンプルさが、洗練されたイメージを与える。
執務エリア内の窓際には2人掛けのミーティングスペースが数ヶ所に設置されており、こちらも社員同士のコミュニケーションスペースとして活用されている。
執務エリアの一番奥には男女一室ずつ仮眠室が設けられており、体調が優れない時や休憩したい時など、自由に使用できるようになっている。